日本史の謎は「地形」で解ける (PHP文庫)

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  • PHP研究所 (2013年10月3日発売)
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歴史は人類が積み重ねてきた経歴であり、文系というか人の考えありきで動いてきたと信じて止まなかったが、こういう土木的視点で見ると今までの思い込みが覆された。ブラタモリみたいで、読みながら地理が苦手な自分は地図を横にし、その土地を散策しているような気分になって楽しかった。どこまでが、当時の人の考えや動きと一致しているかは分からないが、理系的考えは答えが単純明快で客観的に見れるから、強ち間違ってはいないのかな、と思った。昔は人知を超えることを成すのは不可能に近く、自然の摂理に任せて物事、人は動いていた。今は、ある程度は自然に逆らっていくことも可能であり、その上に現代社会が成り立っている。だから、今が地形的にベストなのかは分からず、このように数百年後の未来で推測することは難しくなっているかもしれない。ただ、エネルギー不足なり自然災害被害なり、今ある環境問題は人間の摂理に合わせようとし過ぎて綻びが生じている結果。だから、これを機に自然復帰も未来に人類が生き残るためには良いのかもしれない。

印象的だったのは、江戸の町。家康の偉大さ、徳川幕府の凄さが分かった気がする。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
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感想投稿日 : 2022年8月12日
読了日 : 2022年8月12日
本棚登録日 : 2022年8月12日

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