ライジング 第7巻 (小学館文庫 ふB 7)

  • 小学館 (2000年5月1日発売)
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感想 : 5

2022.9.4 市立図書館 
宝塚音楽学校/歌劇団をモデルにしたひとりの女優の成長物語、初出は週刊少女コミック(1981年4月から3年半の連載)。全7巻の最終巻は「メリィ・ティナ」の上演と高師の新作のオーディションそして初日の幕が上がるまで。
三年半の成長を振り返って、あらためてスタートラインに立つ祐紀でしめくくるのはよい潮時。せっかくの宝塚でありながら群像劇要素が薄めなのはちょっと惜しいけれど(薫や小夜子、花偉らの成長や葛藤、活躍ももっとみたかったというのは贅沢な注文)、祐紀個人の成長に話をしぼったからこの分量でまとまったのだろう。
今読めば、ヒロインはけっきょくいつも自分の個性や体験を切り売りするような演技で道をひらいている感じで、役者の想像力をとことん利用した倉田の作品作りなどもやりすぎな気がして(今だったらパワハラだろうし)、そうではない演技の方法論はないのだろうかという疑問もなくはないのだけれど、そういう時代だったと思って楽しんだ。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: コミック
感想投稿日 : 2022年9月5日
読了日 : 2022年9月5日
本棚登録日 : 2022年9月5日

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