2002年に刊行された親本「ねがいは「普通」」に、2010年時点での安野さんの付記やあとがきを加えている。芸術はもとより何についても、奇をてらう必要はない、気負わず、ごく普通に、営々と一歩ずつ歩いていくうちに山に登るのが大事なんじゃないか、という気持ちが、題にこめられた思い。
シベリア抑留思い出の地バイカル湖(1992年)、それぞれの出身にして記念館のたつ仙台(2001年6月)、津和野(2001年11月)、それに佐藤忠良の仕事場(2001年12月)でかわされた対談4本。
若い頃の苦労話、「おおきなかぶ」制作のエピソード、「旅の絵本」の話、素描、個性、芸術、教育、気品とは、含蓄に富んだ話がくりひろげられる。長幼の関係もあり、どちらかというと安野さんが聞き役に回って、佐藤忠良の言葉をたくさん引き出している。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
あんのさん
- 感想投稿日 : 2011年4月12日
- 読了日 : 2011年4月12日
- 本棚登録日 : 2011年4月12日
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