フランス人は10着しか服を持たない2 (だいわ文庫)

  • 大和書房 (2017年8月10日発売)
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感想 : 76
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ベストセラー本の続編。
フランスに留学し、マダムシックのシックなライフスタイルに感銘を受けた著者だったが、アメリカに戻り、仕事と子育てに忙殺されるうちにシックとは、程遠い生活に逆戻りしてしまった。

そんな中、再びシックな生活を取り戻そう、フランスにいなくても、フランスにいるように生活できるはずと、試行錯誤したのが本書。

シックに暮らすとは、暮らしの達人になるということ。
暮らしの達人とは、日々の家事を楽しんでこなす。
そのコツは、曜日ごとにやることをあらかじめ決めてしまうことだと著者は推進する。
そうすれば、毎日の家事がルーティンになって、さほど頭と気力を使わなくてもこなせるようになる。ただし、ひとつひとつの作業は丁寧に心を込めてすることが大切。

休みの日で家にいる日でも、メイクをして着替える。
家事をするときはエプロンを。
夫や子供に対してガミガミ言うのはやめる。
特に夫はパートナーであって、自分の子供ではない。夫の母親にならないように注意。
して欲しいことがあるとき、やめて欲しいことがあるときは、優しく、ユーモアを交えて伝える。
片付けの秘訣はすぐやること。あとでまとめてと思ってるうちに散らかってゆく。
朝はバタバタするから、できるだけ夜のうちに翌日の準備をしておく。
運動は、わざわざジムに行かなくても日常でできる。エスカレーターを使わずに階段を使う。一駅分歩く。車を使わない。こまめに掃除をするなど。
献立は1週間ごとにあらかじめ計画を立てておく。
目的もなく、ダラダラとテレビをつけておくのは子供の教育にも良くない。集中力が養われず気が散りやすくなる。
注意しなければならないのは、自分で決めたルールを夫に押し付けないこと。あくまでも協力を求める。
子供がいると病気や怪我などで予定が狂うのは当たり前。
予定はあくまでも未定であって、変更は何度でも起きることを肝に銘じておく。
そして、予定変更の流れには逆らわないこと。
日本の禅には、「活動しながら行う瞑想は、静けさの中で行う瞑想の千倍優れている」と言う言葉がある。
フランス人は、オンとオフを明確に分けない。
オンだから取り繕ったり、オフだから、ダラダラしたりということがない。
子供と大人の線引きが明確で、大人が子供に合わせることはない。

前作のマダムシックもそうだし、本書のロールモデルもそうだけど、基本的に家にいる時間が長い専業主婦または時短労働、自営業女性向けの指南書。
毎日3食手作りなんて、ワーママには無理。
家事を丁寧にというのは、ワーママにとっては理想論でしかなく、効率が一番大事。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2023年3月2日
読了日 : 2023年3月1日
本棚登録日 : 2023年2月28日

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