今回の作品は伊坂氏の強いメッセージ性が全面に押し出されたものになっており、今までの伊坂作品のような「見事なまでの伏線の回収」や「ユニークな会話の展開」が見られないためエンターテイメント性という観点で見たら確かに物足りなく感じられた。
「フェアはファウル。ファウルはフェア。」
この物語にはシェイクスピアの「マクベス」のようにフェア(善き事)の為にファール(悪き事)をする登場人物がたくさんでてくる。
そもそもいいことと悪いことの違いなんて誰にも分からないのだから、打ったボールがフェアかファールか気にせず、「我を張って」生きるしかないのだと読んでいて私は感じた。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2014年7月16日
- 読了日 : 2014年7月16日
- 本棚登録日 : 2014年7月16日
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