ロンドン塔: 光と影の九百年 (中公新書 1141)

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  • 中央公論新社 (1993年7月1日発売)
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王の居城及び要塞であり、監獄でもあり、現在ではイギリス
旅行の際の観光地でもあるロンドン塔。ロンドンの象徴でも
ある歴史的建造物はどんな歴史を辿って現在に至っているのか。

多くの王侯・貴族が幽閉・処刑された場所だが、なんといっても
凄まじいのはヘンリー8世だろう。自分勝手に次々と離婚しては
王妃を幽閉し、処刑してしまったのだから。

かのエリザベス1世も一時期は幽閉の身だったし、どこの王室も
中世から近世にかけては王位を巡る血濡れの争いがある。

有名なロンドン塔のカラスの話も収録されており、イングランド
王室の変遷とロンドン塔の歴史ダイジェストとして良書である。

尚、監獄として使用されたロンドン塔の最後の囚人はナチの副総統、
ルドルフ・ヘスである。

ロンドン塔には処刑された人たちの幽霊が出るという。一度だけ
行ったことがあるが、何も感じなかったぞ。

幽霊が出ることではロンドン塔と同じくらい有名なカナダの
ケベック州のホテルでも、幽霊さんにお目にかかれなかった。

感性が鈍いのか、私は。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2017年8月17日
読了日 : 2009年6月28日
本棚登録日 : 2017年8月17日

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