女子と就活――20代からの「就・妊・婚」講座 (中公新書ラクレ 431)

  • 中央公論新社 (2012年10月9日発売)
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女子が幸せな人生を送るために、就職・結婚・妊娠についてどのように考え、行動すべきか。現状を解説することで「不安を見える化」し、自分なりの「抜け道」を探すためのガイド。
結婚・出産しても正社員として細く長く働き続けることを勧める。そのためには、つぶしのきくスキルが身に付く職場で短期間しっかりと働き、よりゆるやかな職場に移るか、はじめから子育てと仕事を両立できそうな会社に就職するのがよい。妊娠に関してだけはタイムリミットがあるため、計画をもっておくほうがよい。
第0章の一部に対談があるほかは、章ごとに白河さんまたは常見さんが単独で書いたもの。

つぶしがきく専門性を身につけるべしというのは、新しい視点だった。ぼんやりと「この分野だったら○○さんに訊けばいい」と言われるようになりたいと思っていたが、自己実現とか満足とかだけじゃなくて、不確定な時代を生きるのに必要なことでもあるのかも。
ライスワークとライフワークは必ずしも一致しなくてもよい、という記述も意外だった。仕事に割くエネルギーや時間は膨大なのだから、楽しい仕事、やりがいのある仕事を選ばなくてはと思っていたけれど、その前提が偏っていたことに気づかされた。仕事に人生を捧げなくてはという考え方自体、おかしいと思っていいんだ。

最後に、白河さんの、女の子はボロボロになるまで苦労しなくていい、闘わなくていいという考え方には、同意していいのかどうかわからなかった。特に根拠があるようには思えなかったので気になった。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 一般
感想投稿日 : 2012年12月13日
読了日 : 2012年12月13日
本棚登録日 : 2012年12月13日

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