100歳のおばあちゃんは、弱々しく遠慮がちに、自分の人生を振り返って詠んでいる。昔のお年寄り・特におばあちゃんには、こういう可愛さがあった。そして淋しさのようなものも。詩に一人息子が出てくるたびに、親元を離れて放ってあることが悪いことのように思えてくる。
定年延長やら生涯現役やらで、社会構造をそのまま年寄り年代にまで持ち込んだことで、可愛い、淋しいお年寄りが減ってしまったのかもしれない。
100歳まで長生きしてやっと可愛さが出てきているのではないか。
早く可愛い年寄りになるのもいいかもな、なんて思う。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
9 文学
- 感想投稿日 : 2011年10月3日
- 読了日 : 2011年10月2日
- 本棚登録日 : 2011年10月2日
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