希望が死んだ夜に (文春文庫 あ 78-1)

著者 :
  • 文藝春秋 (2019年10月9日発売)
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本棚登録 : 3330
感想 : 224
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生まれて初めて本を読んで号泣した。
耐え難い問題に囲まれながら、年齢のせいでそれをどう頑張っても解決することができない。同級生からは冷ややかな目で見られ、大人達は子供達がどれほど無力なのかを忘れてしまっていて他人事のようにしか接してくれない。
2人だけの時間の描写が幸せであればあるほど、のぞみが死ぬまでの心情を想像するだけでとても悲しくなった。
この本に出会ったのが今でよかった。きっと歳を取ったら感じられなくなってしまう感情を今のうちに知ることがでたきがする。

終盤まですごく面白かったけれど、なんだか最後の最後の結末が少し腑に落ちなかったのがちょっと残念。のぞみが殺される意味はあったのかな?大人のエゴの部分を際立たせるためなのだろうけど、自殺で終わらせられた方がしっくりきた気がする。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2022年6月22日
読了日 : 2022年6月22日
本棚登録日 : 2022年6月22日

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