手の治癒力

著者 :
  • 草思社 (2012年5月17日発売)
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本棚登録 : 156
感想 : 13

自分の体にふれ、他人とふれあうことが、心と体のバランスを取り戻し、心身を健康にするために最も有効的だった。
疲れ切った心身をよみがえらせる「手」の力と技を再認識する一冊。

この本のカバーには、上記のように書かれている。

コロナ禍で、人との距離が開いているのは、心身のバランス上、良くはないであろう。
スキンシップの大切さを再認識する上で、読み応えのある本と思う。

以上は、42頁まで読んだ後の、読中感。


以下は、拾い読みで気になった箇所。

169頁。
「ぐるーん」という団体。
その活動内容は、乳児院で職員が忙しい夕方の時間に施設で子どもを抱っこするボランティアを増やすこと。
子どもは自分の「生」を応援し支えてくれる誰かの存在が必要なのである、と。

172頁。
マザー・テレサの言葉。
「健康な人や経済力の豊かな人は、どんなウソでもいえる。でもね、飢えた人、貧しい人は、握り合った手、みつめあう視線に、ほんとうにいいたいことをこめるのよ。ほんとうにわかるのよ。(中略)死の直前にある人でも、かすかにふるえる手が『ありがとう』っていっているのが」


以下は、著者が、この本とは別の個所で言われていること。

タッチすると「オキシトシン」というホルモンが出てくるんです。
オキシトシンによって、人は気持ちよくなってきます。
オキシトシンは絆ホルモンや幸福ホルモンと呼ばれていて、人が幸せを感じることと関係の深いホルモンです。
オキシトシンは、触ったり触られたりすることによって分泌されます。
触らなくても分泌されますが、分泌を増やすのに一番いい方法はタッチですね。

読書状況:未設定 公開設定:公開
カテゴリ: 2012年
感想投稿日 : 2020年10月18日
本棚登録日 : 2020年10月18日

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