幕末の上野戦争を舞台に、彰義隊の若者たちと、当時の出来事として客観的に描かれた物語。
大河でもそうだが、ヒーロー主観の物語よりも出来事を客観的に描いた物語が好きで、これもそん感じの物語で一気に引き込まれる。
当事者の若者たちの物語は最後は悲しい描かれ方ではあるが、その家族や町人たちは変わりなく日常を過ごし、少しづつ関わり合いながら明治の風が吹き込んでいく様がリアルで面白い。
町人文化目線で幕末の動乱を描くというのはさすが杉浦さんだなと思う。
もっともっと多くのこういう作品に触れてみたかったので、杉浦さんの早逝は改めて残念だ。
映画化されているようだが、変に脚色せず原作に忠実に描けば面白い作品になるのではないか。
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- 感想投稿日 : 2015年10月5日
- 読了日 : 2015年10月5日
- 本棚登録日 : 2015年10月5日
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