末っ子物語 (ジュニア版日本文学名作選 18)

著者 :
  • 偕成社 (1965年6月15日発売)
4.00
  • (1)
  • (1)
  • (1)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 5
感想 : 2
4

中公文庫から出ているものがリストに載っていなかったのでこちらを。

家族とのありふれた日常が書かれており、根底には戦争を切り抜けて生きているという感謝の念がながれている。三浦哲郎の「素顔」や、庄野潤三の「夕べの雲」などと比べれば各々の作家性というものが明らかになるだろう。特に日常の小さな事件や不穏の向き合い方、描き方にそのちがいの顕著さをみた気がする。比較文学という視点からも重要な一作であった。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2022年3月30日
読了日 : 2022年3月30日
本棚登録日 : 2022年3月30日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする