幼少期に被災地に住んでいたことがあり、親戚が被災したり、知人が沢山亡くなったりして、東日本大震災のことは考えたくないし、人にも秘密にしてる。そんな風に目を背けている自分も嫌だ。この重いテーマを題材にどう書いたのか気になり、本を購入。
DJアークの語り口は軽快でスラスラ読めた。第二章の登場人物の震災に対する考え方は共感できたし、第五章の缶詰工場で働く女性の何でもない平凡な1日を繰り返し思い浮かべて昼夜過ごすという話に涙が出そうになった。
大切な人を亡くした人だけでなく、亡くなった方が読んでも、もちろん全く関係ないと思っている人が読んでも気分を害することのない内容だと思います。これ、非常に難しいことだと思いますし、いとうさんの才能が素晴らしいです。
ただ、私に洋楽の知識がなくて、せっかくの選曲された音楽が頭の中で流れなかったのが残念で、星4つにしました。もし映像化されたらストーリーと曲の融合を感じてみたいな。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2017年2月1日
- 読了日 : 2017年1月31日
- 本棚登録日 : 2017年1月11日
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