- Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
- / ISBN・EAN: 9784104231126
作品紹介・あらすじ
生物の99%はすでに絶滅。人類はいつ絶滅する? その後は牛の天下!? 過去約6億年の間に、6度起きている生物の大量絶滅。はたして、絶滅しやすいのはどんな生物? 環境が激変したら、我々もやっぱり死に絶える? 人類亡きあと栄えるのはなんで牛? ネアンデルタール人は今もしぶとく生き延びていた? もうすぐいなくなってしまう数々の実例を紹介しながら、生命、そして進化の謎を解き明かす。
感想・レビュー・書評
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淡々と事実を解説がよかったのだが、昆虫の章では熱く語り出す。著者は昆虫採集が趣味のようだ。
その他は丁寧に客観的に解説されており、概ねよし。
この本に結論はない。
読了65分詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
池田先生の文章読み易い
面白い -
↓貸出状況確認はこちら↓
https://opac2.lib.nara-wu.ac.jp/webopac/BB00271710 -
生物種の絶滅とはどういうことか。しばしば特定の動物が絶滅の危機にあるとマスコミで騒がれるが、その内容を考察したもの。種にはそれ自体の寿命があるというのはそうなのかなぁ。エディアカラ生物群の多様性からだんだん多様性が減ってくるというのはなんだろう。エントロピー増大のようなものが生物にもあるのか。いろいろと考えさせられる。
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働かない働きアリの件で面白くて笑った。働かない働きアリの分も働く働きアリが頑張って早く死んでしまうらしい。
今の人類にはネアンデルタール人の遺伝子も2-3%入っていて、寒さに強いその遺伝子のおかげで氷河期に耐えて生き延びた(他の人類は滅びる中で)と言える。
途方もなく大きな地球全体の時間軸で見ると、絶滅に対する意識が少し変わる。もちろん、人の欲望のためだけにある種を絶滅させてしまうことは本当に取り返しのつかないこと。
リョコウバト、アメリカバイソン……
ちらっと出てきた日本人の労働力の描写など、多分著者は老齢かなと思ったらやっぱりそうだった。
そこはともかく本のテーマに沿った部分は、全体的に読みやすく専門家が一般向けに程よく理解できる語り口で書いてくれた良書に感じた。
家守奇譚(村田エフェンディにも?)に出てきたドイツのナウマン博士がここにも記述されていて、読書のつながりを感じた〜。 -
鉄道から銃で撃たれて訳もわからず苦しみながら死んでいったアメリカバイソンがあまりに無惨。
(人類が滅亡しても)「それでもなお、朝になれば東から太陽が昇り、夕方になれば西に沈み、しばらくの間は地球は太陽の周りを回り続ける」という最後の文章のスケール感と生命の儚さが対比的。自分は何かの偶然で瞬間的にこの星に存在している蜃気楼のようなもの。 -
【所蔵館】
総合図書館中百舌鳥
大阪府立大学図書館OPACへ↓
https://opac.osakafu-u.ac.jp/opac/opac_details/?reqCode=fromlist&lang=0&amode=11&bibid=2000941128 -
●6億年前に多細胞生物が出現して以降、生物の大量絶滅は6回起きています。地球規模の天変地異が原因です。その中でも最大であるペルム紀末(2億5000万年前)のそれでは、海洋生物種の約96%が絶滅したと言われています。それでも約4%の生物種は生き延びたのです。
●人類が誕生したのは約700万年前。多くの種が生まれています。けれどもほとんどの種が絶滅し、現在はホモ・サピエンスだけが残って、その個体数が76億あると言う状態です。
●下から、種、属、科、目、綱、門、界
●人間は体毛がほとんどなくなってしまいましたが、裸になったのは何かに適応的たからと考え、自然選択によってその理由を無理矢理説明しようとするとそこでつまずきます。人間は裸と言うとても不利な形式を持っているにもかかわらず、「死ななかったから生きている」ただそれだけのことです。
●通常、働かないアリは、働きアリが足りなくなると働くアリに変化します。しかしアミメアリの働かないアリは、遺伝的に働きません。繁殖には有利だからだんだんコロニーでの割合を増やしていきます。そのうちコロニーは破綻します。そうすると、べつのコロニーを探して、うまく紛れ込めたら、またそのコロニーを崩壊させます。