「わたしは一九五二年の六月七日、真夜中少し過ぎに、イスタンブールのモーダにある小さな個人病院で生まれた」
一画家を目指していた二十二歳までの“自伝”を経糸に、フロベール、ネルヴァル、ゴーチェら西洋の文豪とトルコの四人の作家が描いたこの町の姿を自在に引用しながら、喪われたオスマン・トルコの栄華と自らの過去を織り合せつつ、胸苦しくも懐かしい「憂愁」そのものとしてのこの町を見事に描く。町を撮らせたら右に出る者のない、トルコを代表する写真家アラ・ギュレルの作品を中心に写真二〇九枚を収録。
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- 感想投稿日 : 2014年11月18日
- 本棚登録日 : 2014年11月18日
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