ぼくは数式で宇宙の美しさを伝えたい (角川文庫)

  • KADOKAWA (2018年9月22日発売)
4.42
  • (28)
  • (14)
  • (4)
  • (2)
  • (0)
本棚登録 : 281
感想 : 29
5

 幼くして自閉症と診断され、16歳でくつひもが結べたらラッキーだといわれた子ども。しかし、その母親はあきらめずにその子どもを観察して熱意をもって育てた。その結果、その子がもつ数学、宇宙理論に関する高い能力が開花する・・・。この本は、その母親の手記。
 読んでいて心打たれたのは、この母親がこの子だけではなく、人間全体に対して非常に暖かいまなざしをもっていること。下手すれば、子どものサクセスストーリーに終始してしまいそうな要素がたくさんあるんだけど、そういうところが鼻につかずに温かい気持ちになれたのは、それが大きいと思います。オビの情報によると、映画化されるらしいですが、この母親のまなざしをしっかりと軸に据えた映画にしてもらえたらいいなあと思うところです。【2019年3月16日読了】

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2019年3月31日
読了日 : 2019年3月31日
本棚登録日 : 2019年3月31日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする