エレガントな毒の吐き方 脳科学と京都人に学ぶ「言いにくいことを賢く伝える」技術

著者 :
  • 日経BP (2023年5月3日発売)
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感想 : 69
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なるほどなぁ‥と思うことが沢山あるのに、読者の評価が低いのに驚く。私も 関東人なので中野さんのように 京都ことばの言い回しに憧れるのはすごくわかる。人から言われて不快と思ったことや、されて嫌だったことを相手に伝える時に上手く伝えられない。ストレートに言うと相手を傷つけてしまうかもしれないという 遠慮もある。そんな時 本書では、物腰の柔らかい 京都人なら どう言うか、言い回しの例を提示してくれる。

京都人の言い回しは不快なことを相手に伝える時、喧嘩にならない柔らかさがある。win-win の関係に持っていく感じ。曖昧さや余白を残し、直裁に言わず、相手に時間をかけて考えさせるような巧みな言い方に京都人の知恵と歴史を感じる。

中野さんは経歴の優れた脳科学者なのに、テレビやラジオで見聞きするたびに相手を論破しない優しい人だなぁと思うことがある。京都式 言い回しを実践されてるのかもしれないと思った。

※目次から一部抜粋‥
・褒めているように見せかける
・遠回しな質問で相手 自身に答えを出させる
・自分を下げる 枕詞「私は不勉強だから‥」「ややこしいことわからない‥」などを入れて断る
・ オウム返し 質問で受け流す
・ 証拠のない 第三者を引っ張り出す「おばあちゃんが言ってた」など
・ 面白い、個性的、元気、考えておきます、しばらくお休みします‥などのキラーフレーズ
・ 褒められて居心地が悪い時は、受け入れて、流す
・ 笑いに持ち込む

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: ・実用書
感想投稿日 : 2023年12月12日
読了日 : 2023年12月12日
本棚登録日 : 2023年12月9日

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