ある程度はタイトルの通りの書。
安倍・菅政権批判は定性・定量の両側面から分析されている。本書の大半を占める。
ただ、本書に書かれたことは、肌感覚を補強する程度の話で、若干聞き飽きた話、食傷気味なテーマ。
世の中の人がやってほしいことは、
・閉塞『感』の元凶の撲滅(もしかしたら本書のような「失敗の煽り」も元凶の一端かもしれない)
・日本の成功・成長に向けた処方箋(前向きな夢とゴールが見えれば、多くの人が我慢と努力をできるだろう)
なのではないか。
本書で語られる安倍菅の失敗の分析も、かなり固定された持論になんでも結びつけようとする点で柔軟性に欠け、結果として無理なロジックや理解に苦しむところも少なくない。
冷静に受け入れるのは少々困難。
成功に向けた処方箋は最後の方に少し記されているが、
そこまでの安倍菅の失敗は定性定量両面で語られているのに(結果を分析することは比較的簡単だ)、
著者の処方箋は定性的な内容にとどまり、定量的な見通し、年限等のマイルストーンも全く見えない。
取り組み方も、本気さ、気概が感じられない。
これでは、人はついてこないし、企業なら出資されないだろう。
読んでもいいが、前向きに得られるものやモチベーションはあまり無く、
ツイッター界隈の方が最新の情報にまみれており(信用には値しないものが多いが)、
本書は差別化や優位性に勝れない印象。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
未設定
- 感想投稿日 : 2021年7月29日
- 読了日 : 2021年7月29日
- 本棚登録日 : 2021年2月11日
みんなの感想をみる