鉄砲を捨てた日本人: 日本史に学ぶ軍縮 (中公文庫 ヘ 4-1)

  • 中央公論新社 (1991年4月1日発売)
3.58
  • (9)
  • (18)
  • (21)
  • (5)
  • (0)
本棚登録 : 207
感想 : 24
4


好きなアメリカのインディーロックバンド「Vampire Weekend」の楽曲「Giving up the Gun」が本書に触発されたものと知り、購読。

訳者あとがきにも記載されていたように、明言はされていませんが、反戦・反核の書でもあります。鉄砲の伝来に関しては歴史の教科書でよく見かけましたが、放棄に関して知る良い機会になりました。
本書では、刀と鉄砲の持つ倫理的な違いが語られていました。自分としては、アメリカの銃社会やそれに関する事件を見ると、どうして銃を捨てないのだろうと思ってしまいます。けれども彼らにとってある意味では切っても切れない、深く魂と繋がっているものが「銃」という存在かもしれない、という認識でした。それなら刀も持つことのなくなった日本人は、と思わなくもないのですが、この2020年に色々と考えさせる書物でした。
単行本発行は1984年。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2020年1月11日
読了日 : 2020年1月11日
本棚登録日 : 2020年1月11日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする