PTAの闇を予習するつもりで読んだが,現場は理屈じゃない。ベルマークや古紙回収に意味があるという視点には驚く。ポイント制についても功利主義だけでは割り切れないというのはまさに現場の学びだと思う。
「自分が何者かである」という意識は僕自身にもある。というか,みんな自分が何者かであると思っているのが当然だと思っていた。だって,誰かの子であり,親であり,職業人であり,ときには各種団体のメンバーであり,そういう重層的なアイデンティティで個人は成り立っているんじゃないの?「自分は何ものでもない」というアイデンティティの在り方は想像もしなかった。そういう人たちに思いを致すことができていなかった。
PTA「思い出そう,十のこと」
1 PTAは,自発的に作られた「任意団体」です。強制があってはなりません。
2 PTAは,加入していない家庭の子を差別しません。企業ではないからです。
3 PTAに人が集まらないなら,集まった人たちでできることをするだけです。
4 PTAがするのは,「労働」ではありません。対価のないボランティア「活動」です。
5 PTAのボランティア活動は,もともと不平等なものです。でも「幸福な不平等」です。
6 PTA活動は,ダメ出しをされません。評価はたった1つ「ありがとう」です。
7 PTA活動は,生活の延長にあります。家庭を犠牲にする必要はありません。
8 PTA活動は,あまり頑張りすぎてはいけません。前例となって「労働」を増やします。
9 PTAは,学校を応援しますが指導はされません。学校と保護者は対等です。
10 PTAの義務は1つだけです。「何のためのPTA?」と考え続けることです。
- 感想投稿日 : 2023年12月19日
- 読了日 : 2023年12月19日
- 本棚登録日 : 2023年12月19日
みんなの感想をみる