霊にもいろいろ。
自分の過去に自責の念を持つ元警察官•須賀原と、『見えてしまう』少年、そして霊たちとの連作短編集。
好きなのは③。一途というか献身というか、設定が見事。
④もまったく毛色は違っているが、霊になったからといって•••と考えていくと妙に納得感はある。
タイトル『ギフト』。なるほど•••。
【始めの部分】
①とおりゃんせ
レンタルビデオ店で、パッケージを眺めて涙ぐむことを繰り返す少年。ある日、赤信号で飛び出そうとしたその腕を掴むとその少年で•••。
②秋の桜
須賀原の足元にうずくまるものが見えて少年は怖くなって逃げた。それは犬だったのだが•••。
③氷室の館
他の園児の、額の傷と微笑ましいはずの自慢話。当時5歳だった少年は「教えてあげなければ」との思いで、その傷から『見えた』真実をみんなの前で言った。そして今回は•••。
④自惚れ鏡
とつぜん現れ出た彼女は、胸の下で腕を組んだ姿勢のまま、一気にしゃべりつづけた•••。彼女が死者であることは間違いない。
⑤サッド•バケイションズ•エンド
須賀原が警察官だった2年前。駐輪場にうずくまっていた少年に、「どうしました?」と声をかけた。顔を上げた少年は、「やましいことが見つかった」表情をしていた•••。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2022年8月14日
- 読了日 : 2022年8月14日
- 本棚登録日 : 2022年8月14日
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コメント 2件
サンキューサンチューさんのコメント
2022/08/24
shukawabestさんのコメント
2022/08/24