ギフト

著者 :
  • 双葉社 (2008年6月17日発売)
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本棚登録 : 458
感想 : 122
5

霊にもいろいろ。

自分の過去に自責の念を持つ元警察官•須賀原と、『見えてしまう』少年、そして霊たちとの連作短編集。

好きなのは③。一途というか献身というか、設定が見事。

④もまったく毛色は違っているが、霊になったからといって•••と考えていくと妙に納得感はある。

タイトル『ギフト』。なるほど•••。

【始めの部分】
①とおりゃんせ
レンタルビデオ店で、パッケージを眺めて涙ぐむことを繰り返す少年。ある日、赤信号で飛び出そうとしたその腕を掴むとその少年で•••。

②秋の桜
須賀原の足元にうずくまるものが見えて少年は怖くなって逃げた。それは犬だったのだが•••。

③氷室の館
他の園児の、額の傷と微笑ましいはずの自慢話。当時5歳だった少年は「教えてあげなければ」との思いで、その傷から『見えた』真実をみんなの前で言った。そして今回は•••。

④自惚れ鏡
とつぜん現れ出た彼女は、胸の下で腕を組んだ姿勢のまま、一気にしゃべりつづけた•••。彼女が死者であることは間違いない。

⑤サッド•バケイションズ•エンド
須賀原が警察官だった2年前。駐輪場にうずくまっていた少年に、「どうしました?」と声をかけた。顔を上げた少年は、「やましいことが見つかった」表情をしていた•••。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2022年8月14日
読了日 : 2022年8月14日
本棚登録日 : 2022年8月14日

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コメント 2件

サンキューサンチューさんのコメント
2022/08/24

おっ星5つ!おもしろかった?よかった。

shukawabestさんのコメント
2022/08/24

うん、文体は少し引っかかりながらだったけど、中身は良かったよ。引っかかる、というのは、読み返して確認してしまう感じかな。

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