ただし、無音に限り (ミステリ・フロンティア)

  • 東京創元社 (2018年8月22日発売)
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感想 : 19
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探偵、天野春近。
流行らない探偵事務所は浮気調査と、友人の弁護士から紹介された仕事でなんとか成り立っていた。
今回、朽木弁護士が持ってきた仕事は、春近の特殊な能力を見込んでのものだった。
春近には霊が見たものを視ることができる。

中学生の孫と暮らす、老人の死。
彼の莫大な遺産の大半は、孫に遺された。
病死として処理された彼の死は事件なのか?

2年前に失踪した運送会社の社長。
借金で会社存続も危うかった彼。
彼の事務所にむかった春近は、そこで佇む霊を視る。

霊が伝える、なんてもっと陰惨なお話かと思ったら、主人公が不器用なのもあり、どこかほっこりとした気持ちが残った。
楓と春近の関係が微笑ましい。
いつか楓が推理してしまうんじゃないか、なんて。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
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感想投稿日 : 2021年9月8日
読了日 : 2021年9月8日
本棚登録日 : 2021年9月8日

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