ニューロマンサー (ハヤカワ文庫SF)

著者 :
  • 早川書房 (1986年7月1日発売)
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本棚登録 : 4124
感想 : 316
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 読み終わるのに二ヶ月余りかかった。面白ければ、普段は半日とかけず読み終わることもあるのに。つまりは、引き込まれなかったのだ。

 なぜ引き込まれなかったのか。それはきっと、造語、耳慣れない単語が非常に多く、それについての説明もほとんどないので、状況を理解するのに苦労するからだろう。しかもそれで以て情景を描写することも多いため、うっすらとしかシーンをイメージできず、読みながら情景を思い浮かべるタイプの読者としては、どこも印象に残りにくい。

 また、今進行している事柄についての説明(何を目的にしているか)もないか、最初に説明されたきりだったりするので、なんとなく把握したまま流れに流されて、ぼんやりと状況が進行していくのを傍観している気分。台詞もとっ散らかっていて、読み辛いのが、拍車をかける。

 とにかく、あらゆる説明が足りず、煩雑な印象を受けた。サイバーパンクの金字塔であること、高い人気は承知しているだけに、SF読みとしては認めたくないけど、敗北を感じた。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: SF
感想投稿日 : 2020年2月29日
読了日 : 2020年2月29日
本棚登録日 : 2020年2月29日

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