個人的に最高のディストピア小説のひとつ。
なぜだか人間の繁殖能力が極端に低くなってしまった近未来、女性が文字通りの『産む機械』として搾取される恐怖政治国家が舞台。
逃亡するも捕らえられて子どもを産むための侍女にされてしまった女性が語る悪夢の日々。
「一人称語り」がすごく効いてる小説。
一人の人間の目線でしか語られないので情報が制限されていて、それがかえって想像力をかきたてる。
なにより主人公が絶望的な状況に対して妥協と反抗心の間をいったりきたり逡巡しているのが語りによく表れている。
なんとも複雑な思いがして心がかき乱されます。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
フィクション
- 感想投稿日 : 2016年9月24日
- 読了日 : 2016年7月5日
- 本棚登録日 : 2016年7月5日
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