・かなしい食べもの
「「ああ俺のためのものだ。俺を待っていてくれたんだ」というものが立っている。それはほんかもしれないし音楽かもしれない。技術かもしれない。学問かもしれない。メリーゴーランドかもしれない。俺にとっては、人の形をしていた。」
この文がいいな。必ず人ではなくて、他にもいろいろありうるけれど、
たまたま俺の場合は人だったというところがとても良い。
・ミックスミックスピザ
弦巻くんは何に執着したんだろうか。
・ポタージュスープの海を越えて
「よく冷えた炭酸が、金色の流星群さながら喉をすべり落ちていく。」
シュワシュワ感とスッと流れていく様子、キラキラ明るい気持ちを連れてくるような
飲み物を飲む描写だけの描写で感覚が広がってゆくのすごいな。
・大きな鍋の歌
思ってもフィルターにかけて外に出さないことが
無神経とか無関心に繋がるの、実際そういう風に考えてフィルタリングしている
んだけれど、難しいな。
シチューにかぶを入れたことなんてないけれど、
鶏肉とかぶを入れたシチューをつくって食べたくなるな。
いちばん最後がいい匂いで終わるったのがよかった。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
短編集
- 感想投稿日 : 2021年8月18日
- 読了日 : 2021年8月18日
- 本棚登録日 : 2021年8月18日
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