新しく話に加わったものたちの名前さえ、違和感なくするする溶け込んでいくのは、トールキンの魔法だろう。もちろんいつものメンバーもそれぞれのことをはたらき、またそのはたらくところが「それぞれの持つ(何というか)特性」から生まれているところがとても興味深い。ギムリとレゴラスの約束、サルマンの魔法の声がはたらきかけるところ、木の髭がホビットたちそしてかれらエントを歌にくわえたところでは、とてもわくわくした。物語そのものは、作者も繰り返しいうように「暗がりに入っていく」のに、こうもたのしい気分になるのは本当にふしぎだ。とはいえ、悪のものとはいえその殺された数がトロフィーに換算されるのは、あまり愉快とはいえない……
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- 感想投稿日 : 2022年10月13日
- 読了日 : 2022年10月13日
- 本棚登録日 : 2022年10月13日
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