SFへの興味に自覚的になったので意を決して読んでみた。
世界設定のようなものはなんとか理解できたものの、電脳に関するものがあまり理解できなかった…あとは読んでいる最中、何が起こっているのかふわっとした説明を考えながら繋いでストーリーを作っていくので、忙しい時期に読むものではなかったなと思ってしまった。逆にいうと次に何が起きるのか本当に予想できないのでそこに対する面白みがあった。
毒を含んだ銀色の空や自由界にある偽物の自然の描写が読んでて一番印象に残った。
不自然な自然の模倣。公害によって自然が崩壊した世界。そこでは自然が何よりも高級調度となっており、日焼けのような自然との関わりがあるという証明がリッチであることを示している。その一方で、そのために作られた模造の自然は人にとって過ごしやすいような、いわば不自然な自然。ちょうど、青い薔薇のようなものばかり。そうしたものが格差の根拠とも視えるとかそこに対して人々は何をさらに見出すのかとか考えて読んでしまう自分は、アンドロイドは電気羊の夢を見るか?のが好きなんだなと思ってしまった。
攻殻機動隊を観たあとのこれはあぁでこうなのかとかを長い月日をかけて考える問いがあまり見出だせなかった自分の読み込みの甘さを感じた。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2023年11月27日
- 読了日 : 2023年11月27日
- 本棚登録日 : 2023年11月15日
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