痛快な書評集。米原万里さんの書評集『打ちのめされるようなすごい本』で紹介されていたので読んでみました。本書の内容をひとことで表すなら、「邪悪な読書」のお手本。
ジャンルも人物もさまざま、多くの人に支持されているであろうベストセラーをばさばさと切り捨ててゆきます。
といっても、ただの悪口ではないという点が、密林にありがちなこきおろしレビューとはまったく違うのですね。面白いところは面白いと言い、つまらないところは切り捨てる。さらには「なぜ売れたのか」とか、「どんな人が読者なのか」といったことにまで踏み込んで考えています。これは売り手目線ですね。
どうせ悪口を書くなら、意図が伝わるように、かつ面白く書かなくちゃ。その意味で、まさしく「邪悪な読書」のお手本の一つだなと思いました。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2016年5月7日
- 読了日 : 2016年5月7日
- 本棚登録日 : 2016年5月7日
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