虫娘

著者 :
  • 小学館 (2014年8月27日発売)
2.93
  • (2)
  • (26)
  • (36)
  • (23)
  • (7)
本棚登録 : 187
感想 : 43
3

シェアハウスで亡くなった照は、死んでいるけどそのへんを飛び回っている。
勤務する銀行で金を横領する女性、いつも怒ってるイタリア料理のシェフ、たいした仕事もないくせに喋り続ける役者、毎朝赤い茶を入れ続ける女。シェアハウスには変なひとばかりだ。
シェアハウスを管理する不動産屋の男もなんだか訳ありな様子。

照は仕事として多くの男と寝ていて、亡くなる前日はシェアハウスで乱交パーティーを行う。
赤い茶を入れ続ける女とイタリア料理のシェフは元夫婦だった。シェフと行為に及んだ照に嫉妬したのか、赤い茶の女は照の飲み物に薬を入れた。シェフは照が裸で寝ているのを見て見ぬふりをした。

事実が明らかになっていく様子を、照も浮かびながら見ている。

-----------------------------------------------

シェアハウスの掃除ってどうなってるのかな、と思いながら読んだ。トイレとかお風呂はすぐに汚れるから掃除は必須なはず。このひとたちは掃除どうしてたんだろう。当番制なのかな。
不動産屋の曳田さんがしょっちゅう出入りしていたみたいしだし、彼が掃除してたのかもしれない。

掃除のことは置いておいて、物語としてはどうだったんだろう。
おかしなひとが何人もでてきた。色んなことが明らかになったのは、シェフと赤いお茶のひとだけだった。ほかのひとの事情についてはあんまり掘り下げられなった。
奇妙な役者、妹尾真人についてもっと知りたいような、知りたくないような、そんな気持ちだ。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 井上荒野
感想投稿日 : 2023年5月23日
読了日 : 2023年5月22日
本棚登録日 : 2023年5月22日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする