テンペスト 上 若夏の巻

著者 :
  • 角川グループパブリッシング (2008年8月28日発売)
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本棚登録 : 1945
感想 : 348
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名もない少女が、天賦の才と知性で国を根本から変えていく国取物語。十九世紀琉球のお話だけれど、まるで異世界ファンタジーを読んでいるような感覚になった。古い信仰や君主制度、王宮の絢爛豪華な装飾、そして人々の着物のなんて艶やかなこと!
少女の芯の強さと知識への欲求、王宮での自信に溢れた答弁は周囲の男衆を圧倒するけれど、それに比して外見は神聖な美しさを持ち、色気すら感じさせる……だれが惹かれずにいられようか。
所々に軽さを感じる会話文はライトノベルのような印象を受けさせるが、私は読みやすくて好きだった。
重厚な物語が、スピード感をもって目まぐるしく展開される。ある王国の栄枯盛衰を、片田舎のアパートの一室から眺めていた。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
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感想投稿日 : 2018年2月12日
読了日 : 2018年2月11日
本棚登録日 : 2018年2月11日

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