黒いビニールに包まれた瓶を肌身離さず持ち歩く青年が、瓶の中身に執着し取り込まれていく様子は、前作『銃』を彷彿とさせます。
虚言癖、唐突すぎる暴力衝動など、狂気に満ちた言動は理解出来ませんが、その迫力は十分で読み進めるごとに引き込まれてしまいました。
陰鬱さと不穏さがドライに描かれ、息苦しさすら感じる暗い世界観。
それでも、他の作品も読みたくなってしまうという、不思議な魅力を感じる一冊です。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2023年11月26日
- 読了日 : 2023年2月4日
- 本棚登録日 : 2023年2月4日
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