深い疵 (創元推理文庫)

  • 東京創元社 (2012年6月22日発売)
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本棚登録 : 681
感想 : 96
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翻訳第1作だが、オリヴァー&ピアシリーズとしては3作目。
 前に読んだ「生者と死者に告ぐ」より前の話。であるがゆえに「あれこの人は昔こうだったのか」的な驚きがある。

 謎の数字を記されて殺される老人の謎。捜査がままならない状況から進んでいくミステリ。なぜ老人が次々と殺されるのか。最初はまったく見えない点が線になると、恐ろしい理由が明らかになる。
 そうして、その理由の裏側にある深い疵を負ったとある人物の行動が……もう本当に、それだけでこの物語成立してもいいかもって思える。
 単純な謎解きではなく、人々の生きている証が見えるところがこのシリーズの面白さだと思う。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 小説・エッセイ
感想投稿日 : 2020年2月28日
読了日 : 2020年2月28日
本棚登録日 : 2020年2月28日

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