人の身体を作るのが食べ物なら、心を作るのは言葉。
そんな信念のもと、人生の糧や軸となるような言葉を探す随筆集。遠藤周作やサン=テグジュペリ、ミヒャエル・エンデなどの作品を引きながら、著者が感じたことや発見が綴られている。
心の奥底を表現する手段として、詩をすすめていたのが印象的だった。確かに詩は、説明的な文章よりも、厳選された端的な言葉で、生まれたばかりを思わせるリズムや温度がある。短歌や俳句もまた然りだろう。
誰かに伝える、というより、自分に伝える。そんな言葉の用い方を考えさせられる本だった。
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- 感想投稿日 : 2024年1月15日
- 読了日 : 2024年1月3日
- 本棚登録日 : 2024年1月3日
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