すばらしい
久しぶりに4点つけたよ。物語がおもしろいかと問われると、実はそうでもなかったりする。
ワクワクした点はいくつもある。ヒトつまり人類が自己修復機能によりどのように進化し、どこで袋小路に突き当たってしまったのかが明確だという点。人類が進化したにもかかわらず、クラーク流の生存本能なり闘争本能が全く衰えていないと表現される点。人類とマ·フつまり人類が創作したロボットとの戦いが明確には記されず、読者の想像に委ねられている点。
そして、一番のワクワク感は、ロボットたちの視点で2万年のクロニクルが語られることだ。しかも、ロボットたちは三原則の縛りが極めて緩く、個性があり、思考ができる。
さらには、永遠の命が両者ともに失われるエンディングでは、それぞれの新しい命の紡ぎ方が示される。ロボットの紡ぎ方はとても夢があるとともに、ぜひともその行く末を知りたいと思わせる。
(続編出ないかなぁ)
野生動物との触れ合い部分は、芋虫も樹木も猫もあまりピンとくるものがなかったんだけど、74秒といい芋虫といい、エンディングにうまくつながる感じはするな。問題は冒頭の表題作のオチが私には全く響かなかったことかな。猫嫌いだからかな。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
SF
- 感想投稿日 : 2022年3月13日
- 読了日 : 2022年3月13日
- 本棚登録日 : 2022年3月11日
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