旅をする木 (文春文庫 ほ 8-1)

著者 :
  • 文藝春秋 (1999年3月10日発売)
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感想 : 642
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旅人を導く為の星があるのなら、

星野さんの本が私の星になるのではないか、と思った。

一言、一言がアラスカの大地を眺めながら、ゆっくりと

語られていく様なその言葉は、写真の掲載こそないが

イメージの中に大きく広がる。

それは、私の心などでは収まりきれないほど壮大で、

本当に苦しいくらいだ。

活字を追うという行為ひとつで旅が出来る。

しかも星野さんと一緒に。

包み込まれるような美しい景色の中で、言葉を探せないでいる私に、彼はどんどん語りかけてくれる。

その、考えなくていいと言う心地よさ!

不慮の事故で彼は亡くなってしまったが、

真剣に生きてきた人の証は、未来永劫伝わって行く。


煌煌と明るい命の灯を感じた。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
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感想投稿日 : 2011年12月18日
読了日 : 2011年12月18日
本棚登録日 : 2011年12月18日

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