戦車将軍グデーリアン 「電撃戦」を演出した男 (角川新書)

著者 :
  • KADOKAWA (2020年3月7日発売)
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本棚登録 : 191
感想 : 10
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「韋駄天ハインツ」の異名を持つことで知られる第二次世界大戦時の軍人、「パンツァー・ジェネラル」ハインツ・ヴィルヘルム・グデーリアン上級大将の評伝(2020/03/10発行、990E)。

本書は宣伝文句として謳われているような欲説を一掃するモノでは有りません。 著者が指摘するグデーリアン像は日本でも数十年前から指摘されており、個人的に期待していた程の内容では無く、寧ろ期待外れでした。
又、前書のロンメルの評伝(「砂漠の狐」ロンメル ヒトラーの将軍の栄光と悲惨」)とは異なり、資料批判がメインとなっているため、面白みに欠けているのもマイナスです。

因みに本書で著者が批判している下賜金の話や戦後アメリカ軍の管理下で進められた第二次世界大戦史については、守屋純 著の「国防軍 潔白神話の生成」やゲルト・ユーバーシェア,ヴァンフリート・フォーゲル共著の「総統からの贈り物 ヒトラーに買収されたナチス・エリート達」で本書より詳しく書かれているので、興味のある方は其方を参照するのが良いでしょう。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 近代西洋史
感想投稿日 : 2020年2月1日
読了日 : 2020年4月26日
本棚登録日 : 2020年1月31日

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