あくまでも渡部昇一史観ですが、そう割り切って読むと腹も立たない。逆に、話が単純化されていて歴史の流れだけを識りたいたいと思う者には分かりやすくなっていると感じる。
ただ近代になると、渡部昇一氏の思いが強いためか、どうしても一面的な解釈となり、特に中国に対して強い差別的嫌悪の様なものを感じてしまう。とは言いながら、自分の中にもある意味著者と思いを同じくする所もあったりするし(それを対外的に表現するかどうかは別問題)、若い世代に日本人としての誇りを持ってもらいたいという思いにも賛同する。
しかし、日本の行って来たことは全て正しかった様に解釈するのはいくらなんでも都合が良すぎるだろう。日本人としての誇りは、必ずしも絶対的・盲目的自己肯定から生まれるのではない(最近日本の素晴らしさを売りにする本やインターネットでの記事を目にする事が多く思うが、私には全てウサン臭く思われる)。
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- 感想投稿日 : 2018年4月14日
- 本棚登録日 : 2018年4月10日
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