陰陽師 付喪神ノ巻 (文春文庫 ゆ 2-5)

著者 :
  • 文藝春秋 (2000年11月10日発売)
3.69
  • (199)
  • (261)
  • (482)
  • (7)
  • (0)
本棚登録 : 2536
感想 : 141
4

久々に読んだ陰陽師シリーズ。「ゆこう」「ゆこう」の流れは様式美ですね。

<鉄輪>
女の嫉妬が怖い通り越して切なくなってしまった。博雅が良い男すぎる。

<這う鬼>
鉄輪に続いて女の情念もの。収録作の中で1番ぞわりとした。

<ものや思ふと…>
聞いたことのある和歌が出てきたお話。和歌を愛する鬼とは、雅な者がいるものだなぁ。

<打臥の巫女>
いきなり清明の核心を付いた博雅にどきりとした。いつも二人でつるんでるくせに、心の内を明かさない清明がもどかしい。はぐらかしているように聞こえてしまうけど、彼にとって最大限の友愛の情を示してはいると思う。懐かしい人の再登場もおいしいお話。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 夢枕獏
感想投稿日 : 2011年7月19日
読了日 : 2011年7月19日
本棚登録日 : 2011年7月19日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする