有川さんを読もう集中企画
絶賛開催中〜(笑)
昭和のホームドラマが好きな自分には
かなりツボな内容でした♪
自宅で剣道場を開く
還暦を迎えた
清田清一(キヨ)。
居酒屋を営んできた柔道の達人、
立花重雄(シゲ)。
そして脱サラして工場を切り盛りする機械のプロで、
参謀役の有村則夫(ノリ)。
暇を持て余す
そんな「三匹のおっさん」たちは、
ボランティアで
私設自警団を作ることに。
犯人を捕まえても
名を名乗らず去っていく様は
まるで素浪人か
映画「シェーン」のようだし、
ひったくりや痴漢や強盗との対決は
手に汗握る握る。
(ノリのエレクトリカルパレ〜〜〜ドッ!には笑ったけど)
裏拳にスタンガンに改造ハンドガンなど
バイオレンスな展開の予感にヒヤッとさせといて、
「水戸黄門」のごとく
痛快な活劇を観ているように
スカッとさせてくれる。
やっぱ有川さん、
無駄な血を流したりはしないし、
甘ったれた親、二世帯住宅、定年問題など
日本が抱える家族の問題を同時に描いていて、
どんな物語を書いても
最後には必ず
希望の光を見せてくれるのは
さすがです。
そして清一と
孫の祐希との間に生まれる
見えない絆。
祐希に教えられ
ファッションに目覚めるキヨ爺さんが
また可愛いのですよ(笑)
男気に溢れ
気遣いのできる、
実はいい男の祐希と
有村の娘で高校二年の
今時珍しい孝行娘の早苗との
淡い恋模様と成長がまた、
恥ずかしげもなく
青春菌を撒き散らし(笑)
胸をきゅい〜んとさせてくれる。
それにしても
こういう家族を描いた小説を読むたびに思うのは、
進化や便利を求める今の社会より
本当に必要なのは
「バック・トゥ・ザ・昭和」の精神なんよなぁ〜。
昭和の時代のように
親以外の
大人と子供が触れ合える場所や時間を
もっともっと作らなきゃ。
社会のしきたりは勿論、
大人にもいろいろなタイプがいて、
色々な生き方があることを
自然に学んでいける環境や社会って
今こそ必要だって思いません?
事件の陰に
三匹のおっさんの活躍あり。
自分も彼らに負けないような
粋でカッコいい大人にならなきゃなぁ〜(^O^)
- 感想投稿日 : 2013年8月18日
- 読了日 : 2013年8月18日
- 本棚登録日 : 2013年8月18日
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