ある本で紹介されていたこともあり、読んでみました。
「記号」とは何かを示すために、主に「言語」の「記号」性を明らかにしていくことで、説明が進んでいきます。
抽象的な部分が多く、理解が難しい部分も多いと感じましたが、具体例を交えることで、理解しやすくしてくれている部分もあります。
おそらく、著者が最も言いたいのは、最終章の「記号論の拡がり」の部分。
それまでの章は、最終章に向けてのおぜん立てのようにも見えます。
最終章は、若干「記号論」から離れているようにも思えましたが、読み応えがある内容でした。
「記号」については、当然のことながら、人間にとっての「記号」を中心に説明しているのですが、実は、動植物も「記号」を利用していることに、気づかされました。
もちろん、動植物が利用する「記号」は、人間が利用する記号とは異なり、もっとシンプルなものではありますが。
この本によれば、人間の営みは、ある意味、すべて「記号」である、と言えると思います。
また、そのような視点を持つことは、物事を捉える上での客観性の確保に、かなり役立つように思います。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
図書館で借りた本
- 感想投稿日 : 2024年2月25日
- 読了日 : 2024年2月25日
- 本棚登録日 : 2024年2月25日
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