芸術選奨文部科学大臣賞受賞作。
文学らしい文学。純文学と呼ぶに相応しい。
過去形と現在形が入り混じる独特の文体に、始めは戸惑ったが、次第に慣れてきた。短いセンテンスは詩の旋律のよう。
12年前に失踪した夫に囚われ続ける京(けい)。娘の百(もも)と母と女3世代の暮らしはどこか危うい。
夫の日記に書かれた「真鶴」に旅をする時に「ついてくるもの」が…。その正体は⁈
先が気になる、というよりは【目が離せない】小説。
現実と幻想、愛と情欲、遠くと近さ、そこには区別があるのか⁈ ひらがな表記のこだわりや、美しい日本語の動詞や形容詞もとても魅力的。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2021年10月1日
- 読了日 : 2021年9月30日
- 本棚登録日 : 2021年10月1日
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