つい最近読み終わった『犬がいた季節』(伊吹有喜著)では(所々でだが)犬目線で、8年前に読んだ『ガソリン生活』(伊坂幸太郎著)では車目線で書かれていた。
本書は財布目線だった。(この事実はあらすじと目次に書かれているのでネタバレではない)
斬新だ。
とても上手く書かれていた。
登場人物が多かったが、どう終結するのかと、ぐいぐい引き込まれた。
唯一自分が犯した失敗は、本書を半分以上読んだあたりでふと、ブクログレビューを読んでしまったことだ。
たまに私は、あまりにもつまらなかったり訳がわからなかったりして、これ以上我慢して読み続けるべきか否かと悩んだ時に、ネタバレを知ってもいいという覚悟でわざとブクログレビューを拝見して、判断材料とすることがある。
直近では『インドラネット』(桐野夏生著)の時がそうだった。
そしてその時は読み続けようと判断した。
しかし本書においては、せっかく楽しんで読んでいたのに、なにも途中でブクログレビューを見るべきではなかったのだ。
しかもミステリーにおいて…
自分がネタバレを求めていない時にはネタバレ扱いにされているレビューをあえて開くことはしないのだが、ネタバレ扱いされていない状態で思いっきり「その一語を書いちゃあおしまいでしょ〜」というレベルの語句を目にしてしまうというトラップに、本書でもはまってしまったのだ。
(私が読んだのはこの表紙ではない2011年発刊の方のレビューなので、ここのレビューではない)
これは、読了しないうちにレビューをふと見てしまった自分が浅はかであった。
今回どの一語が致命傷であったのかをここに私が書いてしまってはまずいので、非公開メモの方に記しておこう。
- 感想投稿日 : 2022年6月17日
- 読了日 : 2022年6月17日
- 本棚登録日 : 2022年6月17日
みんなの感想をみる