図書館に早くから予約しておいたので、早目に借りられた。ありがたい。
短編集なのに、伏線の張り方も回収の仕方もお見事。
「完黙」と「ストーカー」は引っかからない部分もあったが、「保護」と「死は朝、羽ばたく」は真相がわかった時点で即、読み返した。
お見事としか言いようがない。
「死は〜」では、ある言葉(名詞ではない)の使い方に著者の頭の良さを痛感した。
下村氏、決して嘘はついていないのだよなぁ。
読者である私が日本人であるからこそ騙されてしまったように思う。
ある言葉を読んでいる瞬間、無意識に自分の都合の良い意味合いの方を選択して解釈しているのだということに気付かされた。
仮にこれを英語なり他の言語なりに翻訳したら、下村氏ご本人に翻訳してもらわないと通じないだろうな。
そしてこの「死は〜」が内容的にも一番重厚で良かった。
本当は星5にしたいところだが、「ストーカー」の中のあるシーンの描写がきつ過ぎたので星を減らした。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
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- 感想投稿日 : 2023年9月16日
- 読了日 : 2023年9月16日
- 本棚登録日 : 2023年9月16日
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