リボルバー (幻冬舎文庫 は 25-7)

著者 :
  • 幻冬舎 (2023年7月6日発売)
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【ザックリ概要】
パリのオークション会社に勤務しながらゴッホとゴーギャンを研究し続けている主人公、高遠冴。小さな会社でもやりがいを感じながら忙しく働く中、画家を名乗る女性が一丁のリボルバーと共に訪ねてくる。彼女曰く『ゴッホを撃ち抜いたリボルバーだ』と言う。
本当にゴッホを撃ち抜いたのか?ゴッホはどのように死んだのか?ゴッホとゴーギャンの知られざる真実に迫っていく、アートミステリ。

【おすすめポイント】
①まるで目の前に絵画があるような錯覚を起こしてしまう…作者の絵に対する表現がすごい!
②後半、視点が変わりながら真相が明らかになっていくため、ゴーギャンの気持ちに深く共感しながら読み進められる

【感想】
帯にあった『誰が引き金を引いたのか?』の一文に心を撃たれ、読み始めた本作品。思っていたよりも淡々と進んでいきましたが、緩急が無いからこそ、文字を通して絵画の世界を楽しむことができたのだと思います。

芸術家に限らず、世界的な才能の持ち主は短命且つ精神を病みやすいけれど、だからこそ常人ではたどり着けない『彼方』に行けるのだと感じました。

本作は『あくまでもフィクション』だそうで、ゴッホとゴーギャンが本当にこんな関係性だったら良かったのになぁ…って考えてしまいました…

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2024年3月14日
読了日 : 2024年3月14日
本棚登録日 : 2024年3月14日

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