書店員自身、嗜好品だと思っていた本を、震災直後から求めるお客さんの姿に、必要なものなんだとあらためて気付かされるくだりが印象的。日常に帰るためのツール、他人と身を寄せ合うしかない中で「一人」になれるツール、子供が笑顔になるためのツール。本というのはそんな大切なものなんだって、読んでいる私もハッと気付かされた。
あの災害の中で、少しでも早く店を開けようと動き出した、そのエネルギーには感嘆せずにはいられない。
4年が経ち状況は変わってきているし、これからも変わっていくだろうけれど、不況から抜け出せないと言われる書店業界もまだやれるところがあるんだなって思った。
また、次に自分が大きな災害に遭ったとしても、人にはあんなエネルギーがあるんだからって思い出して踏ん張れるかも。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
ノンフィクション/取材系
- 感想投稿日 : 2015年6月7日
- 読了日 : 2015年6月
- 本棚登録日 : 2015年5月16日
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