U理論――過去や偏見にとらわれず、本当に必要な「変化」を生み出す技術

  • 英治出版 (2010年11月16日発売)
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本棚登録 : 1024
感想 : 53
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十年以上本棚に置かれ、何度も完読を挫折した本。
内容としては、大まかに以下と解します。

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■前提:
今日、我々が直面する課題(環境問題、紛争など)は、複雑性を増している。対処するには、本書が提唱するU字型のステップを踏んで「出現する未来」にアクセスしなければならない。

■U字型のステップ:
①ダウローディング、②観る、③感じ取る、④プレゼンシング、⑤結晶化する、⑥プロトタイピング、⑦結晶化する、といった7つのステップを経る必要がある。①→④は「出現する未来」へのアクセスに必要で、④→⑥はアスセスして得た智慧を実践に落とし込む為に必要である。

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何度も途中で心が折れて読むのを止めた理由は、書いてることが長く、抽象的で、何の話かわからなくなってくるからです。非常に言語化し難い思想を頑張って説明してくれようとするから、必然的にそうってしまうのでしょう。何とか読み終えた今も、上述の①→③までは、頭で理解できるし、身体感覚的にも分かる気がするのですが、④以降は、「そういう状態になることもあり得るのかな?」としか理解しようがありません。本書に記載されていることが、本当だとしても、恐らく実体験を通してしか、理解できないものなのでしょう。

理系、文系を問わずに色々なジャンルの本を読むと、ここに書いてある内容と通じる考えによく出会うので、出鱈目な空想が書かれているわけではないと思います。本書の真偽や内容が役に立つかどうかの判断は一旦保留した上で、心の片隅に置いておき、いつか実体験を通して「こういうことだったのか」と思える時が来れば良いなと思います。

有名な本である一方で、内容が長くてフワフワしているので、私と同じく途中で何度も本を閉じた人も少なくないと思います。ただ、分からないところはそのままにして、兎に角、最後まで一度読んでみることをお薦めします。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2024年4月30日
読了日 : 2024年4月30日
本棚登録日 : 2024年4月30日

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