書架の探偵 (新☆ハヤカワ・SF・シリーズ)

  • 早川書房 (2017年6月22日発売)
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本棚登録 : 382
感想 : 32
4

おもしろかった。

素敵な表紙に中世ヨーロッパぐらいの探偵ものを予想すると、まさかの未来設定。
図書館に住まう主人公は
デジタル移植でつくられた人間扱いされない、人間。
生きたデータとして、貸し出され、不要となれば廃棄もありうる、と。
いやあ、ほんっとすごい設定。
そしてとある女性に貸し出されたことから、始まる事件。
これはどーゆー展開に?と思いつつ読んでいたら、
なんと屋敷に別の惑星に通じるドアが、とまたまたとんでもない設定が!
あれ、なんかSF系なの?とか一瞬戸惑う。
なんだか先がみえず、どうなってんだー?っとくらくらしてたら、最終的には身内のごたごただっただと~!
っと、いやあ、最後の最後まで飽きさせないなあ。
にしても、結局、実年齢としては彼はいくつなのだろう?
最初っから、元の人間が死んだときの年齢にされるのだったら、クローニングされて、数年ってこともありうるんだよなあ。

なんかぶっとんだ設定なわりに、主人公の語りが、
落ち着いている、とゆーか古めかしい
(いや、それは脳が過去の人のものだかららしいんだが)
ので、ぶっとび感が緩和されてちょうどいい感じで読めた。
よく考えると海外SF系はいつも途中挫折するんで、
最後まで楽しく読めてうれしい。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 2017年7月8月9月10月読んだ本
感想投稿日 : 2017年8月28日
読了日 : 2017年8月28日
本棚登録日 : 2017年8月28日

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