赤目四十八瀧心中未遂

著者 :
  • 文藝春秋 (2001年2月9日発売)
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本棚登録 : 1417
感想 : 183
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壮絶。圧倒されて読みました。
底辺に堕ちたと主人公の生島は思っていたけど、アマに住む他の人たちは「あんたはここにいる人とちがう」と、最後まで仲間みたいなものには入れなかったな生島のこと…それは希望みたいなものかもしれないと思いました。ここに馴染ませてはいけない、と。中には陥れようとする人もいるし危ない事にも関わってしまうけど、それでも助けてくれる人もいるし。
こんな世界は表からは見えていないだけで、まだあるんだろうなと思わせられる現実感がありました。アヤちゃんみたいになる人もいるんだろう。。迦陵頻伽の入墨って凄い。
晋平ちゃんも幼いながらに(これは言葉にしてはいけない)を弁えてて悲しくなりました。そうしなければ生きていけないんだな。
噎せ返るほどの情念。心中未遂…哀しい。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 小説
感想投稿日 : 2021年11月15日
読了日 : 2021年11月15日
本棚登録日 : 2021年10月31日

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