大正デモクラシー期の政治―松本剛吉政治日誌

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  • 岩波書店 (1959年12月19日発売)
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山縣・西園寺の私設秘書であり、政界の情報通として知られた松本の遺した「命より大切な日誌」をまとめたもの。
上記の人物のほか、平田・田・横田辺りが頻出します。
大正史を知る上では一級の史料かと。この時代の考察には必ず引用される本です。
松本の政界での暗躍や、政治の裏側、各政治家の性格や人間関係がよく分かります。新しい発見もあるかもしれません。
ただ、よく指摘されるように、あくまで「個人の」視点から見た政治の動向に変わりはないので、
いくら松本が公平な視点を持つと評判であっても、この本が全てを語っているわけではないようです。

因みにこの日誌、松本の記憶力というか洞察力が半端でなく、
時折補足として文中に挿入されるカッコ書きが面白い(笑)。

読書状況:未設定 公開設定:公開
カテゴリ: 貴族院・宮中・皇室etc
感想投稿日 : 2008年12月12日
本棚登録日 : 2008年12月12日

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