街場の憂国論 (犀の教室)

著者 :
  • 晶文社 (2013年10月5日発売)
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感想 : 54
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「とりあえず、みなさんと一緒に、手に小さな石を一つずつもって、手近の「蟻の穴」を塞ぐところから初めてゆこうと思います。
ご健闘を祈ります。」

あとがきの最後、私の手にも「蟻の穴」を塞ぐことの出来る小さな石が一つくらいならあるだろうか?と自問した。
この本に書かれている文章は恐怖心を煽るようなものではく、時にくすりと笑ってしまうほどに冷静で丁寧で、そして優しい。
心配事はたくさんある。
内田さんが指摘する歪みが私の中にもあると感じるし、自分のことも周りのことも全く見えてない。
というよりも見ようとしていないんだな。

「あきらめ」に浸ってしまっている気がする。
危機的状況になった時に私に生き残ろうとする気力が果たしてあるのだろうか?と真剣に問いかけてしまう。
答えは見つからない。
でも、私も「アンサング・ヒーロー」になれたらいいな、とは思った。
「蟻の穴」を一つでも塞ぐことが出来れば嬉しいな。
そんな目標が出来ました。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
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感想投稿日 : 2014年3月27日
読了日 : 2014年3月27日
本棚登録日 : 2014年3月27日

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コメント 2件

kaze229さんのコメント
2014/04/15

ほんと おっしゃるとおり そのとおり
♪一人の小さな手
 なにもできないどー
ピート・シーガーさんのあの歌が
聞こえてくるようです

takanatsuさんのコメント
2014/04/16

kaze229さん、コメントありがとうございます。
「♪一人の小さな手
 なにもできないどー」
あぁ…本当ですね。
自分の無力さを痛感する毎日です。
でも、本当にちょっとした行い(小さな蟻の穴を塞ぐこと)が大切なんだよ。と書かれていて、本当に勇気づけられました。

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